Appleは2年間ほど、中国の旧正月前の週末の”レッドフライデー(Red Friday)”イベントを中止してきた。その反動もあって、当ブログでお伝えしたとおりAppleがイベント(旧正月前のスペシャルキャンペーン)を復活するという情報が流れた時には、これは争奪戦になるのではないかという予想がなされていた。ましてや、プレゼントが日本円では3万円もするBeats Solo 3 Wirelessヘッドフォンで、Appleにしては非常に太っ腹なものであれば、なおさらだ。
▼キャンペーン詳細はこちらの記事参照。
Appleが、中国の旧正月(春節)のスペシャルキャンペーン(New Year Special Offer)の内容を本日公表した。大中華圏(中国大陸、香港、台湾、シンガポール)のAppleストア、或いはオンラインストアで対象製品を1月6日に購入した人は、「Beats Solo3 Wirelessオンイヤーヘッドフォン – (PRODUCT)RED」をもらえる、というキャンペーンだ。 Appleが2017年旧正月のスペシャルキャンペーン発表、大中華圏で対象製品を1月6日に... - 小龍茶館 |
そしてイベントは予定通り昨日の北京時間8時にスタートしたが、中国大陸地区では想像を絶するほどの状況となったようだ。朝8時から数分過ぎたところで、既にBeatsのヘッドフォンの在庫がなくなってしまったのだ。
中国のオンラインApple Storeでは3分で品切れに
上のスクリーンショットのように、とある中国のユーザが8時数分過ぎにiPhoneのApple Storeアプリでキャンペーン対象のiPhoneを購入し、決済を進めようとしたところ、「需要が多すぎてBeats Solo 3 Wirelessヘッドフォンは含まれません(由于需求量大,本次的产品不包含 Beats Solo3 Wireless 头戴式耳机)」という表示が出てしまったという。
確かにAppleの公式キャンペーンサイトには、Beatsのヘッドフォンには数量に限りがあり、在庫がなくなり次第終了という表記はあった。しかし実情を見てみるとその数量には相当に限りがあったようで、ほぼ瞬間的になくなってしまった形となった。
e都市の報道によると、基本的に3分以内になくなってしまったという。その後、1月6日中にAppleのサイトでは何もお知らせが出ることはなかった。
中国のオンラインApple Storeでは3分で品切れに
今回のキャンペーンはオンラインもオフラインも対象となっていた。しかしオフラインでも、中国大陸のApple Retail Storeの前には8時前から長蛇の列ができ、並んだ客も既にAppleの店員からもうBeats Solo3 Wirelessヘッドフォンはもう在庫がないことをアナウンスされていたという。
香港のApple Retail Storeでも人だかりが
中国大陸のお隣香港ではどうだったのだろうか。私の友人からの情報によると、複数の店舗を見たが、Apple Retail Storeにも各店が人で溢れかえっていたという。香港ではお店に積み上げて展示するほどかなり豊富にBeats Solo3 Wirelessのヘッドフォンの在庫が用意されたようだが、それでも長蛇の列ができ、争奪戦となったようだ。
台湾のオンラインApple Storeでも8時24分にはBeatsのヘッドフォンは品切れに
Apple Daily(蘋果日報)によれば、台湾のオンラインApple Storeでも、開始30分以内の8時24分には、上記と同様Beatsのヘッドフォンは既に品切れである旨の通知が出たという。
画蛇添足 One more thing…
冒頭にも書いたとおりAppleにしては珍しく大盤振る舞いとなった今回のキャンペーン、中国では2288元もするBeats Solo 3 Wirelessも、恐らく転売すればそれなりの値がつくだろう。その上仕入れはタダだから、当然ながらいわゆる「転売ヤー」が群がった可能性も高い。
いずれにせよ、今回のAppleのキャンペーン、日本の”初売り”と比べて大変お粗末な結果になったとしかいいようがない。日本の”初売り”でプレゼントされたギフトカードはBeats Solo3 Wirelessヘッドフォンほど価値は高くなかったが、それでも1月2日のうちで購入した人には漏れなくプレゼントされたようだ。特に争奪戦が予想された中国大陸ではもっと在庫を豊富に用意するか、または日本の”初売り”と同様ギフトカードにするべきではなかったのだろうか。
殆どの人がBeats Solo3 Wirelessヘッドフォンが手に入れられなかったと不満を漏らしているようでは、キャンペーンも逆効果になってしまった可能性がある。
なお、同じくキャンペーンが行われたシンガポールの状況については伝わってきていないが、恐らく似たような状況だったに違いない。
記事は以上。
(記事情報元:WeiPhone、e都市、Apple Daily)