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著名なアナリスト: Apple、5年内に直営店を600店舗、従業員を8万人に増加と予測

ウォールストリートのアナリストGene Munster氏は、TF International SecuritiesのMing-Chi Kuo(郭明錤)氏と並んで世界でも著名なApple関連アナリストで、長い間Appleの現状と将来の傾向について分析をしてきました。そして昨日、ブログLoup Ventures上で、Gene Munster氏が分析レポートを発表し、そこで中国とインドでの成長によってAppleは大規模な拡張を迎え、将来5年内にApple Store(オフライン直営小売店)が600店舗になり、従業員数も8万人に達するという予測をしています。

Apple Canton Road, Hong Kong(香港 廣東道のアップルストア) Photo by 小龍

Gene Munster氏はApple Retail’s Mission: Valuesというタイトルの分析レポートの中で、Appleの巨大な小売システムは甘く見てはいけない競争優位性を持ったもの、としています。なぜならApple Storeの店舗数は他の競争相手よりも多くなり、Apple StoreはAppleの将来に対してますます重要なファクターとなっていて、今年初めに店舗数が500店に達したばかりですが、5年後の2023年には600店舗に達すると予測しています。

Munster氏はレポートの中でApple Storeのこれまでの発展の経緯やエピソードを公開しています。そのレポートには、その他の小売業が次々と倒れていく中でApple Storeがいかに急速に発展したか、店内のUXがどのように変わってきたか、またApple Storeの総責任者がなぜロン・ジョンソン(Ron Johnson)氏からアンジェラ・アーレンツ(Angela Ahrendts)氏に変わったか、等々が触れられていますがここでは割愛します。

Gene Munster氏は、「新しいApple Storeは引き続き成長していきます。私たちは、2023年までに、Appleの直営店の店舗数は現在の511店舗から600店舗に増えると予測しています。そのうち、成長が最も速い地域は中国(現在は50店舗)とインドです」としています。そしてApple Storeで働く従業員の数も、5年内に現在の65,000人から80,000人に増えるとしています。

ちなみに今年1月にオープンしたApple Storeの500店舗目は韓国の首都ソウル店ですが、Appleにとっては韓国に初出店となりました。ライバルのサムスン(SAMSUNG)のお膝元ということで、さすがに抵抗勢力が強いのでしょう。そして巨大な人口を抱えるインドには、Appleはまだ1店舗も出店できていません。が、これまでの報道によれば今後半年の間に1店舗目ができるのではないかといわれています。インドでのiPhoneの普及率は1桁台で、ほぼないと言っていいほど惨憺たる状況ですが、今後Apple Storeができることでその状況は改善するのでしょうか。

現在インドでは、Appleの三大OEMの1つ、台湾ウィストロン(Wistron、緯創資通)がバンガロールに工場を開いていて、iPhone SEなど旧機種のみに限って製造(組立)をしているという情報がありますが、そういえば今年2018年モデルで3機種の新型iPhoneの製造メーカーの名前に、ウィストロンはありませんでした。今後も旧機種でインド販売機種に集中して製造していく予定なのかもしれません。インドでは何かと規制があり、しかも役人個人によって色々と解釈が変わったりする状況が容易に推測されます。iPhoneのインドでの販売は困難を極めると思いますが、Apple Storeを出店させてからは加速的に普及率が上がる可能性はあります。Appleが次の$1 Trillion(1兆ドル)の達成ができるかは、中国とインド市場での巻き返しにかかっています。期待したいですね。

記事は以上です。

(記事情報元:Loup Ventures via Apple Insider

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