現在世界には450店舗ほどのApple Store(Appleの小売直販店)が存在する。が、その中には「スーパースター」と呼んでもおかしくない店舗が1店舗だけ存在することをご存じだろうか?
目下世界に1店舗だけ、スーパーアップルストアとは
それはアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコの「ユニオンスクエア」ショッピングセンターにあるApple Storeだ。Appleによる改装工事の後、このApple Storeは名実ともに「スーパーアップルストア」に変身した。なぜなら、この店舗の改装には2360万ドル(約25億8,000万円)もの大金が注ぎ込まれているからだ。しかも店内の階段だけでも、100万ドル(約1億1,000万円)が投じられているという。
しかしこれは中国でよくあるような「張り子の虎戦法」とは大きく違って、外面だけの変更ではなく、ちゃんと中身のある変革だ。Appleがこの店舗にこれだけの大金を支払ったのは、実はエネルギー節減、エコ活動のためだったのだ。
新しいApple Storeではガラスで太陽光発電
太陽光発電の技術開発を行っているOnyx Solarのサイト上で公開されているPDF文書によって、Appleはこれから新しくオープンするApple StoreにOnyx Solarの太陽光バッテリー技術を導入するということが判明した。しかもこの理念は世界各地のApple Storeに適用されるという。そしてそのOnyx Solarの技術が採用された1号店が、上記で紹介したサンフランシスコの中心地のユニオンスクエアのApple Storeだったというわけだ(文書では”Appleのお膝元のサンフランシスコ店舗”としか書いていないようだが、写真を見ればユニオンスクエア店であることが明らかだ)。
Appleは更に「スーパーアップルストア」において、その太陽光発電技術とApple Storeのガラスの天井と組み合わせており、それによってガラスで太陽光を吸収し発電していると発表している。新しいApple Storeはどんどん自家発電型になっていくことが予想される。
エコ活動が活発なApple
ティム・クック(Tim Cook)CEOのリーダーシップのもと、Appleはエコ問題のソリューションに向けた活動が活発になっている。例えばAppleの建設中の新社屋「スペースシップ」がまもなく完成予定だが、そこで使われるのはモンスター級の5MW(メガワット)級の太陽光発電設備によって発電されるエネルギーだという。そしてサンフランシスコのオフィスは年間92,034 kWhもの発電能力のある再生エネルギーで運用され、それによって61トンもの二酸化炭素(CO2)の削減ができているという。
「スーパーアップルストア」を今後オープンさせていくにあたって、Appleは同様に再生可能エネルギーを使うことをPR資料でうたい、コミットしている。
Apple製品を買うことはエコに貢献するということ
Apple製品の値段は確かに安くないが、それが地球全体のリサイクルやエコ活動に貢献すると考えれば、多少高い金を払ってもいいかなという気にはなる。それにしても、やはりちょっと高いけど。
記事は以上。
(記事情報元:9to5Mac)