去る6月29日、iPhone販売10周年を迎えました。マーケティングリサーチ会社のStatistaが、iPhoneの販売台数や金額にまつわるデータをまとめて公開しています。
iPhoneが10年間でAppleにもたらした利益
まず、StatistaがAppleの公式発表からの推測で、Appleはこの10年で累計12億台のiPhoneを販売し、最近このマイルストーンとなる数字を達成したとしています。そして過去10年でiPhoneの販売額は7,380億ドル(現在のレートで約83兆円)、そしてそこから得られた利益は1,000億ドル(約11兆2,407億円)を超えるとしています。そしてその数字から単純に計算すると、iPhoneの純利益率は13.55%、ということになります。
iPhoneのこのとんでもない大ヒットは、iPhone販売前は小規模の会社で、またはその前のスティーブ・ジョブズ復帰までは倒産寸前だったApple社を、世界一の市場価値と国家レベルの経済力の実力を持つ、正に最強のグローバルトップ企業に育て上げました。Appleはこのハイエンドで高品質のデバイスで利益を稼ぎ出し、現在同社は2,560億ドル(約28兆7,762億円)の現金を保有しています。
Appleは今でもiPhoneのおかげで、スマートフォン業界の全体の利益の90%を独占的に稼いでいるというデータもあります。他のAndroidスマホなどは本当に薄利多売で売っているということになりますね。
iPhone販売台数は平均すると更に恐ろしい数字に
統計データによれば、2011年にAppleのiPhone販売台数は累計1億台を突破しました。そして2012年には2億台、2014年には5億台、をして2016年には10億台を達成しています。
10年で12億台という成績は十分驚くに値する数字ですが、ではこの10年を細かく割ってみて平均するとどんな感じになるのでしょうか。
- 一日平均販売台数: 328,767 台
- 週間平均販売台数: 2,301,369 台
- 每月平均販売台数: 9,863,010 台
- 每年平均販売台数: 119,671,188 台
平均すると余計にすごい数字であることがわかりますね。
機種毎の売上台数
Appleは現在まで、ほぼ毎年のようにiPhoneの新機種を発売しています。ただ、機種毎の売上についてはAppleが発表しないためなかなか確定した数字が見えにくいのも事実です。StatistaはiPhone 6/6 Plusの世代までの機種毎の売上台数を以下のように推測しています。
- iPhone(初代):610万台
- iPhone 3G:1,500万台
- iPhone 3GS:3,010万台
- iPhone 4:9,480万台
- iPhone 4S:9,810万台
- iPhone 5:1億434万台
- iPhone 5s/5c:1億637万台
- iPhone 6/6 Plus:2億224億台
これを見ると、iPhone 4で一気にiPhone 3GSの3倍の販売台数となり、1億台近くまでいったことがわかります。またiPhone 6/6 Plusで一気に2億台の大台を突破するなど、画面の大型化でマーケティング的にも大きく成功したことを物語っているといえるでしょう。
これからのiPhoneはどうなる?
記念すべき10周年を迎えたiPhoneですが、ではAppleのiPhoneはこれからの10年でどうなるでしょうか?それは神のみぞ知る。。としか言えないかもしれません。10年後にまだスマートフォンが存在するかどうかもわかりません。
Appleは最近の動きとして、インドへの投資を拡大し、10億人の人口がいる巨大市場を開拓しようとしています。もちろん中国にも10億人以上います。Appleはインドではまだまだ価格が高く、様々なハードルもあってチャレンジ段階で苦戦していますが、既に現地生産のiPhone SEを市場に投入し始めており、徐々にインドや地元政府の優遇政策をとりつけて優位にことを運べば、もしかしたらいずれインド市場でも存在感を示せるようになるかもしれません。
記事は以上です。
(記事情報元:Forbes)