BloombergのMark Gurman氏がニュースレターで報じ、9to5Macが詳細を伝えたところによると、Appleは次期「Vision Pro」(開発コード名「N224」)について、演算ユニットの外部化を含む約4つの異なる設計案を検討しているということです。
演算ユニットを外部へ逃がす分離案
N224において検討されている最も大きな変化は、演算ユニットとバッテリーを外部の「puck(パック)」と呼ばれる小型デバイスに分離する案です。現在のVision Proは重量が約600〜650gあり、バッテリーのみを外部に置いていますが、演算ユニットまで外に出すことで、ヘッドセット本体の大幅な軽量化を狙うアプローチです。
この手法は、Metaが約20万6,400円(1,300ドル)で展開を予定しているVRグラス等でも採用されており、Bloombergの報道によると装着時の快適性を劇的に向上させる現実的な解決策と言えます。
一体型を死守する新素材案
一方で、Apple社内の幹部からは演算ユニットの外部化に対する強い反対意見も出ています。Appleは伝統的に「一体型の美しいデバイス」を重視する哲学を持っており、ケーブルで繋がった外部ユニットを前提とする設計には拒否反応があるからです。
そのため、現行の卵型デザインを維持しつつ、筐体に樹脂やチタンなどの新しい軽量素材を採用することで重量問題を解決する案も有力な選択肢として残っているといわれています。
廉価版は中止済み、発売は2028年末以降か
興味深いのは、このN224が決して「廉価版」ではないということです。かつて2025年10月に開発が中止された「Vision Air(コード名N100)」とは異なり、N224はM5チップを搭載する現行Vision Proの正統な後継機として位置づけられています。
ただし、これらの検討が実際の製品として結実するのはかなり先の話になるかもしれません。報道によれば、Appleのスマートグラス開発などと並行し、次期Vision Proの登場時期は2028年末から2029年初頭にかけてになると予測されています。
小龍的にはこう思った
小龍的には、演算ユニットの外部化は、現状の技術的な限界を突破するためには最も合理的な選択肢ではないかと思われます。頭部に搭載する重量が減れば、装着感は飛躍的に向上し、より長時間の利用が現実的になります。
しかし、それは同時に「スマートグラス」の理想形である「単体で完全に動作する魔法の眼鏡」から一歩後退することを意味します。一体型の美学を貫くか、実用的な軽量化を取るかの判断は、Appleの今後のウェアラブル戦略の根幹に関わる問題です。
発売までまだ2年以上ある中で、4つもの設計案が並行していること自体が、現在のVR/ARデバイス開発の困難さを物語っています。軽量化を取るのか、それとも一体型の美学を貫くのか、これからの開発と2028年以降のAppleの決断から目が離せません。
しかし個人的には、もう既にMeta VR Glassesに非常に注目しています。来年春登場で、本体自体はほぼ普通のAI・VRメガネと同じくらいのように見えます。かなり画期的なデバイスになるはずです。となると。。Appleはその製品を見てからのリリースということになり、また方針が変わってくるかもしれませんね。
| Apple初のスマートグラスについて9to5Macが情報を整理しており、2027年のWWDCで発表、同年後半に発売という見通しとともに、カメラで周囲を見てSiriが音声で答える、画面を持たない「AIメガネ」の姿が見えてきました。Metaのレイバン型が切り開いた市場へ、Appleが得意とする後出しで挑むことになりそうです。画面なしのAIメガネ、その機能とデザイン今回伝えられているのはARグラスとは別の方向で、カメラとマイク、スピーカーを組み合わせ、オープンイヤー型イヤホンとしても使える製品です。カメラが捉えたものをSiriが解析して質問... 【画面なしのAIメガネ】Apple初のスマートグラス、2027年のWWDCで発表か。Metaが年700万本売る市場への「後出し」は通用するのか - 小龍茶館 |
| Meta VR Glassesとヘッドセットのご紹介。映画や番組、スポーツ中継をストリーミングしたり、無限のスクリーンで仕事をしたりできるARグラス。購入する Meta VR Glasses、ARグラス、ヘッドセット | Metaストア | Meta (ja-JP) - Meta |
記事は以上です。
(記事情報元:Bloomberg、9to5Mac。為替レートは三菱UFJ銀行の2026年9月28日公表の仲値TTM 1ドル=158.78円で換算しています)
