Appleは日本時間本日2021年4月27日未明(午前2時頃)に、iPhone用OS、iOS 14.5及びiPad用OS、iPadOS 14.5をリリースしました。一つ前のバージョン、iOS/iPadOS 14.4.2リリース(2021年3月27日)からちょうど1ヶ月でのリリースとなり、iOS 14.4.2はかなり長く持ったといえます。
ということで今回小数点1桁アップデートとなりましたが、なんといっても今回の目玉の新機能としては、マスクを着けていてもApple WatchがあればiPhoneのFace IDの解除ができるようになったこと、そして新製品AirTagへの対応。それ以外は細かい更新とバグ修正となっています。
iOS 14.5アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiOS 14.5のアップデートのリリースノートで、以下のように記しています。
iOS 14.5では、マスクを着けたままApple WatchでiPhoneのロックを解除するオプションのほか、AirTagに対応し、カップルの絵文字で別々のスキントーンのバリエーションの選択が可能になります。また、Appのトラッキングの透明性により、他社のAppやWebサイトを横断してアクティビティがトラッキングされる場合、どのAppに対してトラッキングを許可するかを選択できるようになります。
Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
https://support.apple.com/kb/HT201222
Apple WatchでiPhoneをロック解除
- マスクを着けたままFace IDで認証するときに、Apple Watch Series 3以降を使用してiPhone X以降のロックを解除する機能
AirTagと“探す”
- “探す” Appで、鍵、財布、かばんなどの大切な持ち物の所在場所を、非公開で安全に確認したり探したりできるAirTagに対応
- “正確な場所を見つける”機能により、iPhone 11およびiPhone 12モデルに搭載されているU1チップの超広帯域無線(UWB)を使用して、視覚的、聴覚的、および触覚的なフィードバックでAirTagの近くに誘導可能
- AirTagでは内蔵スピーカーでサウンドを再生して場所の特定が可能
- 何億ものデバイスからなる“探す”ネットワークにより、AirTagが近くにない場合でも、AirTagの探索をサポート
- “紛失モード”では、ほかの人がAirTagを見つけたときに通知を送信することや、連絡先の電話番号を入力しておくことが可能
絵文字
- キスしているカップルの絵文字とカップルとハートの絵文字のすべてのバリエーションで、個別に別々のスキントーンに対応
- 新しい顔の絵文字、ハートの絵文字、髭を生やした女性の絵文字を追加
Siri
- AirPodsまたは互換性のあるBeatsヘッドフォンを装着しているときに、Siriが通話の発信者名を読み上げて着信を通知し、ハンズフリーで応答可能
- Siriに頼んで連絡先のリストや“メッセージ”のグループ名に対してのグループFaceTime通話に対応
- Siriに頼んで緊急連絡先に発信可能
プライバシー
- Appのトラッキングの透明性により、広告やデータブローカーと共有する目的で他社のAppおよびWebサイトを横断してアクティビティがトラッキングされる場合、どのAppに対してトラッキングを許可するかを選択可能
Apple Music
- お気に入りの歌詞を“メッセージ”やFacebook、Instagramのストーリーズで共有したり、サブスクリプションの登録者は“メッセージ”のチャット内で歌詞のスニペットを再生することが可能
- 世界の100を超える各都市で人気のあるミュージックを紹介する都市別ランキング
Podcast
- Podcastの番組のページを、より簡単に視聴できるように再設計
- エピソードを保存およびダウンロードするオプションにより、自動的にエピソードをライブラリに追加して、素早くアクセスすることが可能
- ダウンロードの動作および通知の設定は、番組ごとにカスタマイズ可能
- 新しい番組を見つけるときに役立つ“検索”のランキングと人気のカテゴリ
5Gの改善
- デュアルSIMへの対応により、iPhone 12モデルでモバイルデータ通信の回線を利用する際に5Gでの接続が可能
- スマート・データ・モードの改善により、5Gネットワーク向けに利用環境が最適化されることで、iPhone 12モデルでのバッテリー駆動時間を延ばし、データ使用量を削減
- iPhone 12モデルでサポートされている通信事業者の5G国際ローミングを利用可能
マップ
- Siriに頼むか、または画面下部の経路カードをタップしてから“到着予定を共有”をタップすることで、車での移動に加えて、自転車や徒歩での到着予定時刻を共有可能
リマインダー
- タイトル、優先順位、期限、または作成日でリマインダーの並べ替えが可能
- リマインダーリストをプリントするオプションを追加
翻訳
- 再生ボタンを長押しして、翻訳の再生速度を調整可能
ゲーム
- XboxシリーズX | SワイヤレスコントローラーまたはSony PS5 DualSense™ワイヤレスコントローラーに対応
CarPlay
- 新しいSiriまたはキーボードコントロールを搭載したCarPlayを使用して、運転中にAppleマップで到着予定時刻を簡単に共有可能
このリリースには、以下の問題の修正も含まれます:
- スレッドの下部にあるメッセージが特定の状況下でキーボードによって隠されてしまう場合がある問題
- 削除したメッセージが引き続きSpotlight検索に表示される場合がある問題
- “メッセージ”の一部のスレッドで、テキストの送信が継続的に失敗する場合がある問題
- “メール”で、デバイスを再起動しないと一部のユーザの新着メッセージが読み込まれなかった問題
- 着信拒否設定と着信IDのセクションが“電話”の設定に表示されない場合がある問題
- SafariでiCloudタブが表示されない場合がある問題
- iCloudキーチェーンをオフにすることができなくなっていた問題
- Siriによって作成されたリマインダーが、意図せずに早朝に設定される可能性がある問題
- バッテリーの状態報告システムによって、iPhone 11モデルの最大バッテリー容量とピークパフォーマンス性能を再調整し、一部のユーザにバッテリーの状態が不正確な推定値で報告されていた問題に対処(https://support.apple.com/HT212247)
- iPhone 12モデルで、黒い背景のときに輝度を下げると表示されることがある薄暗い光を減らすように最適化
- AirPodsの自動切り替えで、オーディオが誤ったデバイスに接続される問題
- AirPodsの自動切り替えが通知されなかったり、通知が重複したりすることがある問題
Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iPadOS 14.5アップデートの内容・修正点、リリースノート
AppleはiPadOS 14.5のアップデートのリリースノートで以下のように記しています。
iPadOS 14.5では、AirTagに対応し、カップルの絵文字で別々のスキントーンのバリエーションの選択が可能になります。また、Appのトラッキングの透明性により、他社のAppやWebサイトを横断してアクティビティがトラッキングされる場合、どのAppに対してトラッキングを許可するかを選択できるようになります。
Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
https://support.apple.com/kb/HT201222
AirTagと“探す”
- “探す” Appで、鍵、財布、かばんなどの大切な持ち物の所在場所を、非公開で安全に確認したり探したりできるAirTagに対応
- AirTagでは内蔵スピーカーでサウンドを再生して場所の特定が可能
- 何億ものデバイスからなる“探す”ネットワークにより、AirTagが近くにない場合でも、AirTagの探索をサポート
- “紛失モード”では、ほかの人がAirTagを見つけたときに通知を送信することや、連絡先の電話番号を入力しておくことが可能
絵文字
- キスしているカップルの絵文字とカップルとハートの絵文字のすべてのバリエーションで、個別に別々のスキントーンに対応
- 新しい顔の絵文字、ハートの絵文字、髭を生やした女性の絵文字を追加
Siri
- AirPodsまたは互換性のあるBeatsヘッドフォンを装着しているときに、Siriが通話の発信者名を読み上げて着信を通知し、ハンズフリーで応答可能
- Siriに頼んで連絡先のリストや“メッセージ”のグループ名に対してのグループFaceTime通話に対応
- Siriに頼んで緊急連絡先に発信可能
プライバシー
- Appのトラッキングの透明性により、広告やデータブローカーと共有する目的で他社のAppおよびWebサイトを横断してアクティビティがトラッキングされる場合、どのAppに対してトラッキングを許可するかを選択可能
Apple Music
- お気に入りの歌詞を“メッセージ”やFacebook、Instagramのストーリーズで共有したり、サブスクリプションの登録者は“メッセージ”のチャット内で歌詞のスニペットを再生することが可能
- 世界の100を超える各都市で人気のあるミュージックを紹介する都市別ランキング
Podcast
- Podcastの番組のページを、より簡単に視聴できるように再設計
- エピソードを保存およびダウンロードするオプションにより、自動的にエピソードをライブラリに追加して、素早くアクセスすることが可能
- ダウンロードの動作および通知の設定は、番組ごとにカスタマイズ可能
- 新しい番組を見つけるときに役立つ“検索”のランキングと人気のカテゴリ
リマインダー
- タイトル、優先順位、期限、または作成日でリマインダーの並べ替えが可能
- リマインダーリストをプリントするオプションを追加
ゲーム
- XboxシリーズX | SワイヤレスコントローラーまたはSony PS5 DualSense™ワイヤレスコントローラーに対応
このリリースには、以下の問題の修正も含まれます:
- スレッドの下部にあるメッセージが特定の状況下でキーボードによって隠されてしまう場合がある問題
- 削除したメッセージが引き続きSpotlight検索に表示される場合がある問題
- “メッセージ”の一部のスレッドで、テキストの送信が継続的に失敗する場合がある問題
- “メール”で、デバイスを再起動しないと一部のユーザの新着メッセージが読み込まれなかった問題
- SafariでiCloudタブが表示されない場合がある問題
- iCloudキーチェーンをオフにすることができなくなっていた問題
- Siriによって作成されたリマインダーが、意図せずに早朝に設定される可能性がある問題
- AirPodsの自動切り替えで、オーディオが誤ったデバイスに接続される問題
- AirPodsの自動切り替えが通知されなかったり、通知が重複したりすることがある問題
Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
iOS/iPadOS 14.5の主な変更点
iOS/iPadOS 14.5でのアップデートは、iPhone X以降のFace ID搭載機でApple Watchでの解除ができるようになったほか、新製品AirTagに対応しています。他にも絵文字の充実などがありますが、個人的には気になるのはデュアルSIMの5G対応についてわざわざ書いていることです。これは香港版の物理DSDSや日本版などのeSIMを使ったデュアルSIMでの5G通信にようやく全面対応したということを書きたいのかもしれません。
Appleは他のOSの新バージョンもリリース
同時に、Appleの他のOSも新バージョンがリリースされています。
macOS Big Sur 11.3
Mac用のOS、macOS Big Surも11.3に
macOS Big Sur 11.3
macOS Big Sur 11.3では、AirTagへの対応が追加され、M1を搭載したMacでのiPhoneおよびiPad用Appに関する改善が含まれ、カップルの絵文字で別々のスキントーンのバリエーションが使用可能になります。
AirTagと“探す”
- AirTagに対応し、鍵、財布、かばんなどの大切な持ち物の位置情報を、“探す” Appでプライバシーと安全性を確保しながら確認したり、探すことができます
- 何億ものデバイスからなる“探す”ネットワークにより、AirTagが近くにない場合でも、AirTagを探すことができます
- “紛失モード”では、AirTagを見つかったときに通知が送信され、あなたの連絡先の電話番号を入力しておくことができます
M1を搭載したMacでのiPhoneおよびiPad App
- iPhoneおよびiPad用Appのウインドウサイズを変更できるオプションを追加
- iPhoneおよびiPad用Appの最大解像度バージョンのフルスクリーン表示に対応
- デバイスの傾きを利用するiPhoneおよびiPad用ゲームのキーボードでの対応
- ゲームコントローラ対応のiPhoneおよびiPad用ゲームのキーボード、マウス、およびトラックパッドでの対応
絵文字
- キスしているカップルの絵文字、カップルとハートの絵文字のすべてのバリエーションで、別々のスキントーンに対応
- 新しい顔の絵文字、ハートの絵文字、髭を生やした女性の絵文字を追加
ミュージック
- 自動再生で、曲またはプレイリストが終わったあとも似ている曲を自動的に再生して、ミュージックの再生を継続可能
- 世界の100を超える各都市で人気のあるミュージックを紹介する都市別ランキング
Podcast
- Podcastの番組のページを、より簡単に視聴を開始できるように再設計
- エピソードを保存およびダウンロードするオプションにより、自動的にエピソードをライブラリに追加して、素早くアクセスすることが可能
- ダウンロードの動作および通知の設定を番組ごとにカスタマイズ可能
- 新しい番組を見つけるときに役立つ、ランキングと“検索”での人気のカテゴリ
Safari
- スタートページのセクションの順序をカスタマイズ可能
- WebExtensions APIが追加されたことで、デベロッパは新しいタブページを置き換える機能拡張を提供可能
- Web Speech APIにより、デベロッパがリアルタイムのキャプション表示、音声入力、音声ナビゲーションのための音声認識をWebページに組み込むことが可能
- WebMおよびVorbisのビデオ/オーディオフォーマットに対応
リマインダー
- “今日”のスマートリストの並べ替えが可能
- リスト内のリマインダーの順序のデバイス間での同期に対応
- リマインダーリストをプリントするオプションを追加
ゲーム
- Xbox Series X|SのワイヤレスコントローラまたはSony PS5のDualSense™ワイヤレスコントローラに対応
M1チップを搭載したMac
- ハイバネーションに対応
このMacについて
- Apple IDでサインインしている場合、“このMacについて”の“サービス”タブにAppleの保証状況とAppleCare+保証の状況を表示
- AppleCare+に加入可能なMacでは、“このMacについて”からのAppleCare+の購入と登録に対応
このリリースでは以下の問題も解決されます:
- Siriによって作成されたリマインダーが、意図せずに早朝に設定される場合がある
- iCloudキーチェーンがオフにならない場合がある
- AirPodsの自動切り替えで、オーディオが誤ったデバイスに送信される
- AirPodsの自動切り替えが通知されなかったり、通知が重複したりすることがある
- 外部4KモニタをUSB-Cで接続したときにフル解像度で表示されない場合がある
- Mac mini(M1、2020)の再起動後にログインウインドウが正常に表示されない場合がある
- アクセシビリティキーボードで滞留機能が正しく動作しない場合がある
一部の機能は地域やAppleデバイスによっては利用できないことがあります。また、Apple IDが必要な場合があります。
このアップデートについて詳しくは、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/kb/HT211896
このアップデートのセキュリティコンテンツについて詳しくは、以下のWebサイトをご覧ください: https://support.apple.com/kb/HT201222
watchOS 7.4
Apple Watch用のOS、watchOSが7.4にアップデートしています。バージョン番号がiOSと足並み揃わないのはいつもの通り。。そしてwatchOS 7.4のリリースノートには以下のように記されています。
一番大きいのは、やはりApple WatchでiPhoneのFace IDロック解除ができるようになることですね。
watchOS 7.4には、以下の新機能、機能改善、およびバグ修正が含まれます:
- 顔を覆うマスクを着けたままFace IDで認証するときに、Apple Watchを使用してiPhone X以降のロックを解除する機能
- “設定”でBluetoothデバイスの種類を分類するオプションにより、音声通知の送信先のヘッドフォンを正しく識別
- Apple Fitness+のワークアウトコンテンツで、AirPlay 2対応のテレビやデバイスへのオーディオ/ビデオストリーミングが可能
- オーストラリアとベトナムでApple Watch Series 4以降の“心電図” Appに対応
- オーストラリアとベトナムで不規則な心拍の通知に対応
Appleソフトウェア・アップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
tvOS 14.5
Apple TV用のtvOSも14.5にアップデートされています。一般的なパフォーマンスと安定性の向上が行われた他、iPhoneを使用したカラーバランスの調整機能を利用可能となっています。
アップデートはOTAで可能
iOS 14.5/iPadOS 14.5へのアップデートは、端末の設定>一般>ソフトウェアアップデート、或いはiTunesから可能です。なお、アップデートパッケージのサイズは標準的な小数点1桁アップデートサイズの1GB超えとなっていて、今回のアップデートではかなりの。
アップデートにかかる時間はデバイスやネットワーク環境などによって変わりますが、アップデート実行中には作業ができなくなるので、できるだけ時間に余裕を持って行いましょう。また、安定したWi-Fiが入るところで充電をしながら行うのが確実です。一番いいのは寝る前にダウンロードして、その後インストール(アップデート)指示をしておくことですね。
最新ハードウェアiPhone 12シリーズ/iPhone SE 2/iPad Pro/iPad Air 4/iPad 8用を含む、iOS 14.5/iPadOS 14.5オリジナルファームウェアのダウンロードはこちらから
最新の【iPhone 12 mini/iPhone 12/iPhone 12 Pro/iPhone 12 Pro Max/iPhone SE 2/iPad Pro/iPad Air 4/iPad 8】用も含め、iOS 14.5/iPadOS 14.5のファームウェア(OFW)のダウンロードリンクはこちらです(順次アップデート予定)。
基本的にはiOSは最新バージョンにしか復元できないようになっていますが、先にファームウェアをダウンロードしておいて複数台をアップデートする、或いは一つ前のiOSでSHSHが発行されているバージョンへのダウングレードやバージョン維持復元の用途でお使いいただけると思います。
記事は以上です。