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Apple本社Apple Parkに虹のステージが登場、その2つの設置目的とは?

Cult of Macに寄せられた、カリフォルニア州クパチーノにあるApple本社上空を飛ぶドローンから撮影された映像によって、Apple本社の宇宙船(Space ship)と呼ばれる特徴的な円形の建物の中心あたりに、虹色の構造物があるステージが建設されていることがわかりました。そして、その虹色に飾られたステージには、2つの目的があったのです。

ドローンで空撮された画像から、Space shipの中心に、立体的な虹色のアーチのような構造物が確認できます。

これは、Appleの社内では虹のステージ(Rainbow Stage)と呼ばれるものだそうで、Appleのデザインの第一人者、ジョニー・アイブ(Jony Ive)のチームによる作品で、我々の想像を絶するような複雑な構造と仕組みになっているということです。

この虹色のステージは、実は現地時間5月17日に、Apple内部のみの従業員向けに行われるイベントに使用されるために作られているものです。Apple社内専用のニュースサイト、AppleWebの記述によると、Appleとしてはこのイベントの目的は2つあるとしています。1つは、Apple Parkの正式なオープンを祝うため(え、まだオープンしてなかったの?というツッコミは。。アリですw)。そしてもう1つは、このユニークなApple Parkを作ることを発案し進めてきた、Appleの共同創業者の故スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)に敬意を表するため(オマージュ)、とされているのです。

そしてそのイベントで使用されるのが「Apple Stage」で、そこに虹色のアーチ状の構造物があるというわけです。

AppleWebの紹介によると、この虹色のアーチ状の構造物は、Apple内外のエンジニアによって、数ヶ月ものハードワークと綿密なプランニングによってデザインされ、製造されたものだということです。

このアーチ状の虹色建造物は、大きく分けて30個の部品で構成されており、イベント前の設営やイベント終了後の撤収もApple社員によってできるように設計されているということですが、実際には細かい部品も入れると全部で25000もの部品で作られているということで、すさまじく手間がかかっていることがわかります。全体的には巨大な金属による骨格と、カラフルな樹脂の板で構成されているとのことです。

デザインはApple自慢の社内工業デザインチーム(トップはジョニー・アイブ)と、外部のTait社が協力して行ったもので、構造エンジニアリングはStageco社も参加しています。そしてステージの設置は8週間で行わなければならなかったことが暴露されています。特にApple社内チームのスタッフは、普段の仕事もこなしつつなので大変だったでしょう。

この虹色のアーチを支える金属フレームは、Appleお得意のアルミニウムでできています。そのフレームの製造だけでも12日かかったということで、その製造の大変さがわかります。更に、虹色の板状のものはポリカーボネートで作られていて、ラミネート加工され、太陽光の紫外線による変色(褪色)に強い設計となっているということです。

ただし、この虹色の板は非常に脆くて割れやすく、これを運ぶためにわざわざ専用のカートが製造されるなど、かなり手間暇がかかっていることがうかがわれます。製造に関わったTaitのParr氏は、AppleWebに「まるでガラスを運ぶようでした」と漏らしています。そして随分お金もかかっていますね。。

Appleのデザインのトップ、ジョニー・アイブCDO(Chief Design Officer)はAppleWebのインタビューに答え、この虹色はAppleが長い間持っていて、今でも生き続けるアイデンティティーの一部となっているとしています。これは暗に、Appleのロゴマークが虹色だったことを示しているのは間違いないでしょう。そう、虹色はかつてスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)がいた頃に考案され使用されたAppleのレインボーカラーのロゴを想起させるのです。というより、今回まさにこのロゴに使われていた6色がほぼそのまま使われているのです(オレンジと赤のところは赤とピンクに変更になっていますが)。また虹色は、イベントでステージパフォーマンスをする各バンドの間で相互に作用し合うような活気と流動性を表している、とも語られています。

更に、ジョニー・アイブは、それぞれの色が6層に重ねられた半円状のアーチ構造の設計意図としては、正面だけではなく周りから見てもわかるような三次元オブジェクトにしたかったとしています。宇宙船のようなドーナツ状の建造物の中心は、一見何も意味がなさそうですが、そこに関連性と影響力を作りたかったというのです。この虹色のアーチ状の構造物は、宇宙船のどこにいても見ることができるというのも狙っていたようです。

現に、Apple Park内で唯一一般公開されているApple Park Visitor Center(アップルパークビジターセンター)の屋上のテラスが突如一般公開されなくなっていて、この措置は恐らく屋上に出た一般の人達があれはなんだと騒ぎ出すのを防ぐためなのではないかと思われます。

というわけで、実際に5月17日にApple Parkで行われる社内イベントに参加するにはApple社員になるしかないので、どんなことが行われるかについては普通の人は肉眼で見ることはできません。が、恐らく当日はドローンなどを飛ばして現地の様子を探る人も現れるでしょうし、様々なApple大好きメディアが従業員へのインタビューを敢行して当日の様子を探ることも考えられます。何が行われるのか、楽しみですね。

元音楽業界だった私小龍の個人的な興味としては、どんなバンドが呼ばれるのかがちょっと気になります。スティーブ・ジョブズへのオマージュということもあり、スティーブ・ジョブズが好きだったバンドやアーティストが呼ばれたりするのでしょうか?ただ、音楽をやるステージにしてはステージの高さが殆どないため、後ろの方の人は見えないと思われます。まだステージそのものの設営が行われていないのかもしれません。また、照明や音響の類いの設営もまだのような感じがします。PA卓を置くようなスペースは既にあるようですけどね。

記事は以上です。

(記事情報元:Cult of Mac

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