Apple Iの完動品がオークション出品、45万ドル(約4900万円)で落札される

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米国マサチューセッツ州ボストンのRRオークションによると、今週、完全に機能する非常に希少な【Apple I】コンピュータがオークションで458,711ドルで落札されたということです。日本円に換算すると約4,911万円で、かなり高値がつきましたね。

Apple I RR auction March 2020

RRオークションによると、この【Apple I】コンピューターは、1980年代にミシガン州のコンピュータストア「SoftWarehouse」によって新しいIBMマシンのトレードの一環として買収されました。その後、カスタムメイドの美術館スタイルのケースで店舗に展示された後、保管されていたのです。この【Apple I】は、ユニットの現在の状態を10点中8点として評価した所謂「【Apple I】の専門家」であるCorey Cohenによって、2019年6月に元の稼働状態に復元されたものです。

ハーネスや【Apple I】と書かれたスイッチボードのようなものは後から足されたものとみられ、新しいですね。

Apple I RR auction March 2020

「【Apple I】は、初期のコンピューティングの創意工夫の驚異であるだけでなく、今日世界で最も価値があり成功している企業の1つが最初に立ち上げた製品です」と、RR Auctionの上級副社長のBobby Livingston氏は述べました。この【Apple I】はやはりAppleの前身のApple Computerの初代の製品として、世界中の情熱的なファンからの関心を引き付け続けているのです。

この【Apple I】は、操作に必要なすべてのコンポーネントと付属品とともに販売され、包括的なテストで約8時間問題なく完全に機能することが証明されました。

Appleの共同創業者、スティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak)は、殆ど彼一人の手で200台の【Apple I】コンピューターを構築し、175台を販売したとされていて、現在では世界でも非常に希少なコレクターズアイテムになっています。1976年4月11日に販売開始されたので、もうそろそろ44歳ですね(ちなみに私の生まれた年でもあります)。

【Apple I】は元々キットとして販売され、電子愛好家によってそれぞれキーボードやディスプレイなどの制御装置や表示装置、そして記憶媒体としてのカセットレコーダーなどが自身で追加されて完成されるための「裸の回路基板」として販売されていました。ただその後、同じく共同創業者のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)は、後に50台の完全に組み立てられてすぐに使用可能な「ユニットタイプ」の【Apple I】をカリフォルニア州にあったByte Shop(バイトショップ)に販売しました。現在のパーソナルコンピュータの元になったのはそのユニットともいえるかもしれません。その後Appleはモニタも全て一体となった【Apple II】で世界に名を馳せ、一躍表舞台に出るのです。

ただ、完動品の【Apple I】としては今回の【Apple I】がオークションで最高値を付けたわけではありません。かつて別の完動品の【Apple I】には、例えば2014年には倍近くの905,000ドルという落札価格で落札されたこともあります。ただ、最近のオークションでは完動品や物理的無改造品でも、4000〜5000万円という落札価格が相場となっています。ちなみに現在地球上に現存する【Apple I】は約63台だとされています。200台製造されて63台残ったのであればなかなかの生存率ではないでしょうか。しかし今や1年に軽く1億台以上のデバイスを売る企業が、最初は200台を売るのも大変だったというのは興味深いですよね。

以下は当ブログでこれまでお伝えした【Apple I】のオークション出品や落札に関する記事です。オークション主催者も色々と工夫をして高値がつくようにしているのがわかりますね。

 

記事は以上です。

(記事情報元:MacRumors

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