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伝説のハッカーGeorge Hotz@GeohotがGoogle project Zero teamに参加!伝説の最終章に?

geohot+sony

マニアックなニュースが面白いRedmond Pieの情報によると、
元iOS(iPhone OS)の脱獄ハッカーで、AndroidやPS3のハッカーでもあったGeorge Hotzが、
GoogleのハッカーチームであるProject Zero team(グーグル・プロジェクト・ゼロ・チーム)に参加したことがわかった。
Geohotというコードネームを持つ彼は、
初代iPhone(iPhone2G)を脱獄した男としてiOS脱獄界隈ではその名を非常によく知られている。
彼は更に初めてPlayStation 3(PS3)を脱獄し、
それを日本(のSony)に訴えられた際に、
なかなか面白いRap(動画の紹介リンクはこちら)でその訴訟人に応じたということで、
彼自身が生けるインターネットの伝説になった。

Geohotの伝説の最終章となるかもしれないこの「Google’s Project Zero」への参加。
そもそも「Google’s Project Zero」とは、
広範囲なソフトウェア上のセキュリティホールの発見と共有を目的とされた、
世界で最も才能がある人達の集団だ。
特にゼロ・デイ・アタック(zero-day attack)と呼ばれる、
ソフトウェアにセキュリティ上の脆弱性(セキュリティホール)が発見されたときに、
問題の存在自体が広く公表される前にその脆弱性を悪用して行われる時間差攻撃をできるだけ早めに止める役割を果たすことが目的とされている。

また、以前の記事に書いたとおり、Geohotは最近Google主催のChrome OSのハッキングコンテストで見事優勝し、
15万米ドル(約1,500万円)もの賞金を手にしたことは記憶に新しい。
この非常にユニークな才能を持つ若者に対し、
Googleのセキュリティチームは白羽の矢を立てて、
Project Zero teamへ招待したというわけだ。
そしてその招待状をGeohotは受領し承諾した。

The Project Zeroは現在もまだメンバー募集の段階にあるが、
このGeohotの知識とノウハウをその場で活かすことで、
サーチエンジンの巨人は他にも多くの才能を持った人達を、
その生産的な目的のために集められるようになるだろうと考えられる。
このチームが本格的に稼働することで、
ソフトウェアユーザ達はzero-dayバグ問題によるスパイ企業の脅威にさらされることが少なくなり、
また悪い噂をばらまく情報源に惑わされることもなくなる。
そしてこれまでNSAなど限られた機関が用いてきた技術を明らかにすることで、
セキュリティの土台をならすことになるといわれている。

なおこのProject ZeroはGoogleの製品だけではなく、
zero-day attackがアクセスする可能性のある全てのOSや製品に関してもその分析を行うという。
プライバシーやセキュリティが非常に重要視される昨今、
ソフトウェアメーカーとしても、
このGoogle Project Zero teamはその2点を強化できる心強いものとなるだろう。

今回新たに参加したGeohotのこれまでのカルト的なステータスは、
Google Project Zero Teamの影響力を増強するのは確実とみられるが、
もちろん良い仕事はチームを軸として行われるのは間違いない。
そしてGeohotのこの行動が一時的な興味によるものなのかどうかも観察する必要がありそうだ。

記事は以上。

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