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WWJC(世界脱獄開発者会議)2014閉幕。2日目の様子を写真入りで速報

米国サンフランシスコで4月12日〜13日の2日間にかけて開催されていた、
WWJC(世界脱獄開発者会議)2014が閉幕した。
WWJC2014初日の様子は別記事でお伝えしたとおり
この記事では2日目の様子を写真入りでお伝えしたい。

WWJC 2014 スケジュール

※時間は全て米国西海岸時間
以下WWJC2014のページから引用。

Schedule of talks and workshops
This is an approximate schedule and may change somewhat.

Saturday

9:30 am — Doors open
10:00 am — Conference introduction
10:30 am — Morning workshops (development for beginners; troubleshooting Cydia and jailbreaks; intermediate and advanced developer discussion)
12:30 pm — Lunch
1:30 pm — Introduction to mini-talks
1:40 pm — Mini-talks
3:00 pm — Questions and answers for mini-talks
3:30 pm — Afternoon workshops (introduction to theming; intermediate and advanced development techniques; improve wiki articles about jailbreaking)
5:30 pm — Done! Go get dinner together at local restaurants!
Evening — Conference center will be open for working on projects and hanging out together.

Sunday

Sunday’s talks are at the heart of JailbreakCon, teaching and sharing what we know, with something interesting for attendees of all skill levels, from brand-new jailbreakers to experienced developers:

9:30 am — Doors open
10:00 am — Conference introduction
10:15 am — Joshua M. Tucker, “From idea to reality” — concept designer of elegant tweaks including CallBar, Reveal, Abstergo, and Emblem.
10:45 am — Steven De Franco (iH8sn0w), developer of a whole collection of useful tools for jailbreakers, including p0sixspwn, sn0wbreeze, and iFaith.
11:15 am — Break
11:30 am — Filippo Bigarella, “A tale of tweaking” — developer of sophisticated and useful tweaks such as Springtomize, Password Pilot, and CleverPin (website).
12:00 pm — Ryan Petrich, developer of literally dozens of amazing tweaks, from Activator to VideoPane and DisplayRecorder (website).
12:30 pm — Lunch
1:30 pm — Britta Gustafson — Cydia community manager; moderator of JailbreakQA and /r/jailbreak, editor of iPhoneDevWiki.
1:45 pm — Kevin Bradley (nitoTV), “Why isn’t the Apple TV 3 jailbroken?” — one of the few and the great Apple TV hacking experts, and a member of Chronic Dev Team.
2:15 pm — Thientam Bach (Surenix), “A designer’s perspective” — designer of popular themes including ayecon and ayeris (website).
3:00 pm — Break
3:15 pm — Cyril Cattiaux (pod2g), “The story behind jailbreaking” — extraordinary iOS hacker, who helped build evasi0n, evasi0n7, Absinthe, Absinthe 2.0, and several other jailbreaks.
4:00 pm — winocm, a talented and hardworking software developer with some unusual projects (website).
4:15 pm — Jay Freeman (saurik), “Jailbreaking education: Making academia work for you” — the developer of Cydia, Substrate, WinterBoard, and Cycript, and overall a jailbreaking community leader.
5:00 pm — Questions and answers
5:30 pm — Done! Feel free to stay and chat for a little while.

WWJC 2014の2日日(4月13日)開催の様子

2日目は基本的にハッカーや開発者の講演となった。

まずはJosh M. Tucker(ジョシュ・タッカー)が登壇。
Tuckerは脱獄アプリ/tweak開発者で、CallBarなどを開発したことで有名。
彼の講演はIX/UXデザインと、アイデアを現実に如何に落とし込むかというテーマだった。
彼はパートナーの選択の重要性を訴え、それが最終的にあなたの作品に影響するとした。
また彼が特に強調したのは、アプリ開発には素晴らしいレベルのプログラマーは必要ない、
アイデアとポイントが重要で、それを考えられたなら、
あとはパートナーとの人間関係が最も重要となるということだった。

そして我らが著名なハッカーSteven De Franco(スティーブン・デ・フランコ @iH8sn0w)が登壇!
彼が主に語ったのはiOS7から導入された新しい機能「Activation Lock(アクティベーションロック)」についてだ。
アクティベーションロックがどのように機能するか、
Find My iPhone(iPhoneを探す)と比べてどれほど優勢なのかに重点が置かれた。
@iH8sn0wは更にAppleのアクティベート用サーバ「Albert」が、
如何にアクティベーション用のコードを処理しているか、
そしてアクティベーションロックがどれほど以前の「iPhoneを探す」よりも有効かを解説した。

次に登壇したのはFilippo Bigarella(フィリッポ・ビガレラ)だ。
彼は自身がSpringtomizeを開発した経緯を紹介し、
そしてバージョン3までの変化について説明した。
彼の経歴は、商品がいかに時間の移り変わりと共に改善され良くなるかの非常にわかりやすい例だ。
Filippo Bigarellaは更に脱獄アプリ/tweak業界内の海賊版についても触れた。
既に90万台を超えるデバイスにSpringtomizeが搭載されていることが判明しているが、
そのうちちゃんと購買されているのは8%しかないということを暴露した(Springtomizeは有料脱獄アプリだ)。
どうやらAppleのApp StoreだけではなくCydiaも、
海賊版・クラックアプリの影響を受けているようだ。

そしてRyan Petrich(ライアン・ペトリッチ)が登壇。
彼はいかに成功する脱獄tweakや脱獄アプリを開発するかということをテーマに語った。
プログラムコードを書くところからテスト、そして最終リリースまでの間、
Petrichとして非常に重要なのは一人のコードが全くわからない友人にテストに参加してもらうことで、
その友人の方が真の意味でのフィードバックをしてくれるという。
またアプリの重要な設定がスイッチで可能なコントロールパネルを作ることも重要であることを述べた。

Ryan Petrichのスピーチの後、簡単なランチがとられた。

ランチ後は、Britta Gustafson(ブリッタ・グスタフソン)が登壇した。
彼女はCydiaフォーラムのマネージャーだ。
彼女は壇上で脱獄に関する質疑応答を担当した。

次にKevin Bradley(ケビン・ブラッドレイ、@nitoTV)が登壇。
彼はSeas0nPass for Macの開発と、Apple TV2の脱獄ツールを開発した。
彼のスピーチのテーマは、
なぜA4チップを搭載しているApple TV 第3世代(3G)に脱獄のセキュリティホールが見つからないか、ということだった。
その原因とは、Apple TV 第3世代はBootROMがiPhoneとiPadと比べて非常に小さいため、
mobilebackup2のセキュリティホールがないということだった。

次に@Surenixが登壇し、
ユーザパネルの開発とデザインの経験、また開発にあたってどこから始めるべきかについて語った。
彼が挙げた例にはiRetinaとiRetina+ for SBSettingが入っており、
またその他流行りのtweakのテーマや、
ayeconやayerisについても語っていた。
彼は更にMobile Substrateのアイコンについての経験や、
Saurikと一緒に仕事をしたときのことなどを語った。

次はこれまた著名なハッカー@Pod2gの登壇。
彼はかつて一大勢力だったハッカー集団「Chronic Dev Team」の始まりと、
現在は最大のハッカー集団となっている「evad3rs」を彼がどうやって作ったかについて、
また彼が多くのセキュリティホールの発見と脱獄ツールの開発においてどのような役割を果たしたかについて語った。
彼のスピーチは他の開発グループとの間での動きと作業に関する関係に重きを置いていた。
また彼は更にiOS脱獄とAndroidのルート化の違いについても時間を割いて語った。

期待の新鋭ハッカー@Winocmは今回のWWJC2014には現れなかったが、
FaceTimeを使って会場の参加者に簡単で短いスピーチを行った。
彼が語ったのは、低層レベルでのハードウェアとコアのセキュリティホールについてで、
これは多くのハッカーが知らないとしていた。
彼はさらにDarwinとkloaderについて紹介した。
期待された、iOS7.1の脱獄ツールのリリース時間については?
今回のWWJC2014の開催期間中にはリリースされない。
これからも引き続き待つしかなさそうだ。

最後に登壇したのは、Saurik、言わずと知れたCydiaの父だ。
彼は脱獄と教育について語った。
彼のスピーチはソフトウェアエンジニアリングとコンピュータサイエンスの違いと、
現在の大学の講義を如何にiOSプログラミングとデザインに適応させるかに重きを置いていた。
最も重要なことは、Sarikがプログラミングを勉強し始めることに遅すぎることはない、ということについて強調したことだ。

WWJC2014が終わる前に、
全てのゲストが質疑応答に応じた。

2014年のJailbreakcon主催のWWJC2014はこうして閉幕した。

脱獄ユーザにとっては、iOS7.1の完全脱獄ツールは結局リリースされず、
幾分か失望する内容となっただろう。
しかしいい方向に考えれば、
脱獄ツールの開発作業がこれからもますます規模が大きくなり、
この脱獄という事業が数人の天才的人物が離れることで止まってしまうことはなくなるだけでなく、
そういう人が去ることによって現在ハッカー集団evad3rsを支える支柱となっている人物達が積極的に効率を上げてその作業に取り組むことが確認されたことはいいことだ。

iOS7.1の完全脱獄ツールは現在リリース時期が来ていないだけで、
いずれ来る可能性を否定するものではなかった。
(ただし、evad3rsは以前もその手中にあるセキュリティホールをiOS8まで保留すると明言しているが)。

今回のWWJC2014はあくまで脱獄アプリや脱獄tweakを開発する開発者向けの大会であって、
Appleの新製品発表イベントとは違い、
センセーショナルに脱獄ツールが公開される場ではないことを付け加えておく。
また、世界的なiOS脱獄ハッカー達が一同に会することで、
新しいワークグループや目標が生まれたり情報交換がされたりしたはずだ。
それが将来のiOS脱獄ツール開発に大いに役に立つことは紛れもない事実だろう。

記事は以上。

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