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歴史的価値が高まる!AppleのあのアプリケーションがInternet Archiveに収録される

30年前の8月11日、米Appleのビル・アトキンソン(Bill Atkinson)が、米国ボストンで行われたMacWorld Expoで、初めてあの名作アプリケーション”HyperCard(ハイパーカード)”を披露しました。そして30年が経った今、そのHyperCardがインターネットアーカイブ(Internet Archive)に収録されました。

HyperCardはAppleが開発したプログラミング用のパッケージで、簡単なプログラミングの環境をユーザに提供してくれました。HyperCardは概念的にはデータベースのようなもので、そこにデータを蓄積することができました。ただ、それまでの伝統的なデータベースと異なり、HyperCardはアイコンを用いることで、よりフレキシブルでよりユーザが編集しやすいように、UIが工夫されていました。コンピュータソフトウェア業界で著名な作家、ダニー・グッドマン氏が1987年8月11日に、「これはデータベースではなく、データをブラウジングするツールだ」と評価しています。しかし25年後、ジャーナリストのDer Spiegel氏は当時Appleはワールドワイドウェブ(ウェブサイト)の発明者になりえたのですが、2つのミスによってその機会を逸してしまったと評価しています。

HyperCardはまず文字と画像、そして音声をリンクするソフトウェアでした。HyperCardの流行は、ハイパーテキスト(現在のhttp)が持つ最も基本的な概念である「ノード(節点)」と「リンク」を既にあの時期にユーザにもたらしていたといい、当然ながらこれらは現在の我々からみれば全く何も驚くに値しない成果だったといえます。プラットフォームに縛られないハイパーテキストとハイパーメディアの概念は、学会やマルチメディアを用いた制作の業界では長年取り沙汰されていたものでした。1963年に、テッド・ネルソン(Ted Nelson)氏がハイパーテキストの概念を作ったといわれていて、コンピュータネットワークに簡単なUIをもたらすという構想を抱いて実行しようとしていました。それに比べ、AppleのHyperCardはクローズドなオフラインデータベースに止まってしまったのです。

1987年8月11日から1992年まで、Appleは販売した全てのMac(Macintosh)にHyperCardをプレインストールしていました。またそれ以外の時期に発売されたMacにも、49ドルという価格でHyperCardを購入できてインストールすることが可能でした。そして2004年3月、HyperCardは正式にAppleのプラットフォームから”引退”し、Appleとコンピュータの歴史にその名が刻まれることになります。今回Internet Archiveに収録されたことで、更にその歴史的価値は高まることでしょう。

ご興味のある方は、Internet ArchiveのHyperCardのページをご覧ください。

ちなみにHyperCardが発表され、またInternet Archiveに収録された8月11日は、奇しくもAppleの共同創業者、スティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak、Woz、1950年生まれ)の誕生日でもあります。8月11日は過ぎ去ってしまいましたが、Appleにとっては大きな意味を持つ日だったのですね。

記事は以上です。

(記事情報元:The LoopInternet Archive

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