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シスからジェダイへ?元iOS脱獄ハッカー達が今度はセキュリティツール”Apollo”を開発中!

元脱獄ハッカー達は確かにiOSの弱点を知り尽くしており、どうやってシステムのセキュリティを守ればいいのかについてもよくわかっている。さてあなたはそんな「元脱獄ハッカー達が開発したセキュリティツール」を使いたいと思うだろうか?

iOS 9.1でAppleによる脱獄対策が施され、現在最新のiOS 9.2も脱獄できないため、一日でも早い脱獄ツールの登場が待たれる中、とある著名な脱獄ハッカー達が、今度は脱獄から180度方向転換して、iOS用のセキュリティツール”Apollo(アポロ)”の開発に移行する、と発表した。

ではその脱獄ハッカー達とは?

それはかつて世界的に有名な脱獄ハッカーだった”@Chronic”ことWill Strafachと、”@p0sixninja”ことJoshua Hillのデュオだ。9to5Macの電話取材において、彼らとチームがその他の脱獄ハッカー達と共に全く新しいiOSセキュリティプラットホームを作っていることを明かした。またその対象はエンタープライズ(企業)からコンシューマ(消費者)まで幅広いという。

このセキュリティプラットフォームの名前が前出の”Apollo”で、また元脱獄ハッカーでデベロッパの@Chronicは更にSudo Security Groupという会社を設立SudoのWebsiteはこちら。すどーといっても須藤さんではない。スーパーユーザのコマンドからとったものと思われる)、Apolloは同社の最初の製品になるもようだ。@Chronic改めStrafach氏は、彼と彼のチームは数年来蓄積してきた豊富な経験によって、他のデベロッパやApple内部のデベロッパに対してよりiOSの構造を理解しやすくさせ、iOSの中のどこが容易にマルウェア(悪意のあるソフトウェア)に利用されやすいかを明らかにするとしている。

Strafach氏は更に、今後彼と彼のチームはセキュリティツールの開発に、以前脱獄ツールの開発に尽力したのと同様の努力をするとも述べており、それによってiOSデバイスをもっと安全にしたいという。インタビューを行った9to5Macには更に詳細なApolloのセキュリティシステムについて紹介されているので、興味がある方はリンク先の記事を見てみるといいだろう(但し英語)。

元脱獄ハッカー@Chronicや@p0sixninjaによるiOSセキュリティツール”Apollo”の開発画面。

さてこれは冒頭の文の繰り返しとなるが。。あなたは「元脱獄ハッカー」、つまりセキュリティホールを探し出しそれを攻略していた人達が開発するセキュリティツールを使いたいと思うだろうか?

しかし逆に考えてみると、ハッカー達はハッキングツールを作ることで名を挙げてテック業界に高い給与で雇用されるのが目的の人もいて、実際iOS脱獄ハッカーだった人がAppleに就職した例も少なくない(例えば学生ハッカーの@Comexや@winocmなど)。セキュリティツールの開発を中でやるか外でやるか、それだけの違いなのかもしれない。

 

画蛇添足 One more thing…

そして脱獄ユーザにとっては@chronicや@p0sixninjaが180度方向転換してしまったことで、よりiOS 9.2やiOS 9.1に対応した脱獄ツールの発表が遅れてしまうことを懸念する材料が増えてしまったことになる。

まるで映画≪スター・ウォーズ(STAR WARS)≫の中で、フォースの力を身に付けた人がライトサイド(ジェダイの騎士)か、ダークサイド(シス側)に回るかどちらかを迫られているみたいなところがある。まさに、”Choose your side!!”

さて元シスだったが現在はジェダイの騎士側に身を投じた@chronicと@p0sixninjaは成功するのだろうか?

もっとも、最近の脱獄ツールの開発の主流は中国の脱獄ハッカーチーム(Pangu、TaiG、Keen等)に移ってきており、欧米のハッカー達の出る幕がなくなったため、彼らも仕方なくセキュリティ側に回るという現実的な決断をしたのかもしれない。

ちなみに@chronicが設立したSudo Security GroupのWebsiteには、デフォルトの英語版の他中国語版とアラビア語版が存在する。日本語版はないのに中国語版が存在するところがいかにも時代(ジェダイじゃないよ)を反映している感じがする。サイトや上記のツールの色使いも青や緑が基調で、ジェダイの騎士が使うライトセイバーの色を彷彿とさせつつも、黒い背景でなんとなく元シス・ダークサイドであったこと(ダースベイダーやカイロ・レン)を強調しているような。。勘ぐりすぎか。笑 なお、メールアドレスを登録することで、Apolloに関するニュースがメールで届くようになるようだ。

記事は以上。

(記事情報元:9to5Mac

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