HTCが作った最新の広告は、1984年にAppleが既に作っていたものだった

  • ブックマーク
  • Feedly
  • -
    コピー

HTCがあまりにAppleをコピーしすぎていて、その上HTCは自分達の方が先だったという見え透いた言い訳をして失笑を買っているという話題については、実はもう既に大して議論する価値はない。なぜなら、事実がはっきりとどちらが勝ちかを証明していること、そして大部分の消費者がHTCではなくAppleを選択しているからだ。

HTC One A9(左)とiPhone 6(右)

HTCの最新フラッグシップモデル、One A9のCMは明らかな”模倣”

しかし今回のHTCのCMは、本当に明らかに、Appleを”模倣”しているのは間違いない。中国国内のメーカーのよく言う言い訳としては”リスペクト(致敬)”なのであろうが、今回のは間違いなくそっくりだ。その上、Apple潰しと思われる悪意のある表現まで入っていることで、さすがのコピー天国の中国国内からも批判の声が上がっている。ちなみにHTCは台湾メーカーだが。。

さて、以下がHTCが自らの最新のフラッグシップモデル、One A9のために作ったCMだ。これを見る人に、広告通りOne A9が他とは違う、輝いた製品だということを感じてもらえるだろうか。

テーブルの上の白い”リンゴ”を蹴散らしているところなどは、Appleファンでなくても眉をひそめるところではないだろうか。。

 

Appleの歴史を変えたCM≪1984≫

テック業界についてある程度詳しい人なら、上の動画を見ればこれは明らかにAppleがかつて1984年に初代Macintoshをリリースする際に流した歴史的なCM≪1984≫とコンセプトから何から非常にそっくりであることに気づくだろう。

 

AppleのCM≪1984≫の模倣はHTCが初めてではない

この≪1984≫に手を出したのは実はHTCが最初の会社ではない2011年、あのモトローラ(Motorola)も≪1984≫の構想を自身のAndroid 3.0タブレットデバイスXoomのCMに使用した。CMの中で、0:07〜0:08のあたりでタブレットに1984という文字が出ることからも明らかに≪1984≫を意識していることを自ら暴露してしまっている。もちろん、このCMも多くのツッコミを食らった上に、肝心の製品そのものもiPadよりも魅力的ではなかったので大して売れることはなかった

 

HTC One A9はスペック自体が魅力的ではない

模倣はいいとして、HTCのこのCMの中に登場する新しいフラッグシップモデルのスペックがいただけない

フルメタルボディ、24bitサウンドシステム、カメラの光学手ぶれ防止機能とRAWモードでの1300万画素でのカメラ性能、そしてAndroid 6.0 Marshmallow(マシュマロ)は、正直消費者の心を動かせるものではない。しかも最悪なことに端末の見た目までiPhone 6/6sにそっくりなのだ(HTCは自分の方がオリジナルだと言い張っているが)。

 

HTC、かつて著名映画俳優を出演させたCMも空振り

かつてのAndroidの覇者として、HTCはCMの影響を非常に重視している。以前HTCは巨額の資金を投資して自社のCMにハリウッド大俳優であるロバート・ダウニー・Jrやゲイリー・オールドマンを出演させた

【ロバート・ダウニー・JrのHTC One M9のCM】

【ゲイリー・オールドマンのHTC One M8のCM】

しかしこれらの広告は思ったような効果が出せず、逆に格好のツッコミの対象になってしまった。

 

HTCは”いい製品づくり”に集中すべき

模倣(言い方はインスパイア、リスペクトでも何でもいい)はどの業界にも存在することで、文化や技術の発展に欠かせないものだ。だから百歩譲ってそれはいいとしよう。

しかしHTCがもし覇者どころかメジャーの地位に返り咲きたいのであればもう一度”製品”に回帰すべきだ。私個人的にも、以前のWindows Mobile時代のHTCは好きだった。私も愛用していたHTC Helmes(日本ではSoftBank X01HT)は本当に名機だったと思う。それが今はこのていたらくだ。

softbank_x01ht

※当ブログにもX01HTカテゴリがあるくらいだ。大昔に書いた記事がいくつか。。

製品で魅了できなければ、どんなにいい広告を作っても無駄だ。人々をいい意味であっと言わせるような製品をリリースしない限り、HTCはこんなやり方をしていても評判を悪くするだけだろう。

記事は以上。

(記事情報元:iFanr

Visited 52 times, 1 visit(s) today
  • ブックマーク
  • Feedly
  • -
    コピー

この記事を書いた人