何だか寂しい。。ひっそりと生産停止となった11のApple製品まとめ

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Apple(アップル)の新製品発表イベントが今月9月9日に行われ、iPhone6/6 PlusやApple Watchという新製品が発表された。しかしそれらの新製品以外に、人々はある非常に残念なことに注目した。

AppleはひっそりとiPod Classicを生産停止したのだ。

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Appleの製品の中でiPod Classicだけが唯一クリックホイール(Click Wheel)を採用していたiPodだっただけに、その衝撃は大きかった。
iPod Classicの最大記憶容量は160GBで、4万曲もの楽曲を保存できた。iPodファン達はこの知らせを聞いて非常に落ち込んだという。しかしAppleが古いデバイスをひっそりと生産停止するのは実はこれが初めてではない。

本日、米国のテックブログBusines Insiderが、Appleがここ数年でひっそりと生産停止した11種類の製品をまとめているので少々意訳も入れて紹介したい。

1. Appleの旧式イヤホン

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iPodやiPhoneのユーザは、外出時に白いイヤホンをつけることが多い。2001年、初代iPodが世に出て以来、iPodに同梱された白いイヤホンはiPodのアイコンとなっていた。数年来、Appleはそのイヤホンにマイナーアップデートは施したものの、新機能は増やさなかった。やったとしても、例えばiPod Shuffle 3Gのリモコンくらいだ。しかし2012年にiPhone5がリリースされ、Appleはそのイヤホンデザインに徹底的な変更を加え、そして新しいイヤホンとしてリリースした。それがApple EarPodsだ。
それに伴い、旧型は生産停止となってしまった。

2. 正方形のiPod Nano

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Appleは2005年に初代iPod Nanoをリリースした。当時のCEOスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)は自分がはいているジーンズのポケットを指さして、「みんな、このポケットがどんな役割をしているか知っているかい?」と紹介したのは忘れられない。iPod Nanoは多くのアップデートを重ね、2010年に第6世代のiPod Nanoをリリースしたが、これはこれまでと大きく変わっていた。1.55インチの正方形タッチディスプレイを搭載し、腕時計のバンドと一緒に使えば、ちょっとカッコイイ腕時計にもなったのだ。2012年、Appleは第7世代のiPod Nanoをリリースし、正方形デザインを捨て、これまでの長方形デザインに戻し、そして腕時計バンドもその力を発揮できなくなってしまった。

3. 30ピン充電ケーブル

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Appleはこれまでずっと30ピンデータケーブルを自社製品の充電ケーブルとして使っていた。そう、2012年にiPhone5と共にライトニング(Lightning)ケーブルが登場するまでは。Lightningケーブルの最もクールなところは、表裏どちらでもデバイスに挿せるということで、ユーザが急いで充電したいときにもたもたしなくていいところだ。しかし新しい専用データ・充電ケーブルが出ると、ユーザは古いものを捨てなくてはならない。流行に乗って30ピンを採用したスピーカーなどを部屋に設置したホテルなどは自業自得と諦めるしかなくなってしまった。

4. iWeb

iweb

Appleのコンピュータに採用されているiLifeのアプリケーションには、iPhoto、iMovieとGarageBandがある。2006年版のiLifeがリリースされたとき、Appleは同時にウェブサイトやブログが簡単に作れるiWebをリリースした。iWebには多くのApple自作によるテーマや背景画像デザインが含まれ、ユーザに多くのテンプレートを提供し、その他のアプリケーションとの親和性もよかった。iWebは非常にいい成績を収めていたのだが、Appleは2012年にiCloudにそのリソースを集中し、iWebプロジェクトをストップしてしまった。また同時にAppleは100万もの関連ウェブサイトやブログのテクニカルサポートも打ち切った。

5. 32GBのiPhone

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iPhone3GSが、Appleにとって初めて32GBの内蔵メモリを搭載した携帯電話となった。他には8GBと16GBがあった。iPhone4sになると、16GB、32GBと64GBの3種類となり、iPhone5/5sもそれを踏襲して3種類の内蔵メモリ展開となっている(iPhone5cはリリース時のみ16GBと32GBの2種類しかなかった)。しかしiPhone6/6 Plusでは、Appleは32GBをやめ、16GB、64GB、128GBの3種類の展開とした。これについて一部のユーザからは不満が上がっている。

6. iPhone 5

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Appleが2013年にiPhone5sとiPhone5cをリリースしたとき、iPhone5もそれにあわせて生産を停止した。実はこれはかなり興味深い動きで、Appleはこれまで新しいiPhoneが出ると、以前のiPhoneを低価格で出してきていたからだ(通常はキャリアとの契約価格で99ドル下げる)。しかしその時は、iPhone4sのみを市場のスペースを埋めるために残し、完全にiPhone5の生産を停止してしまったのだ。

しかし大多数の人にとってそれは殆ど関係なかった。iPhone5cがiPhone5と仕様上は基本的に同じであり、ほんの少しだけ性能がアップしただけだったからだ。ただし、当然ながらiPhone5の金属の外観とiPhone5cのプラスチックで多色展開というのは大きく異なり、それが全てのユーザに受け入れられたかというと疑問である。iPhone5cも暫くしたら生産停止の憂き目に遭うかもしれない(実際既にiPhone6/6 Plusを販売している国ではiPhone5cの新規販売は停止されている)。

7. RetinaディスプレイではないiPad 2

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iPad 2は2011年にリリースされ、初代iPadからはデザイン上で大きな改変が見られた。iPad 2には黒と白の2種類が存在し、磁気センサーによるSmart Cover(通称風呂の蓋)という専用保護ケースまで作られ、またフロントカメラが初めて搭載されたiPadとなった。しかし3年後、Appleは更に解像度が高いRetinaディスプレイを搭載したiPad mini(しかも価格は399ドルで同じ)の方が多くの人に受け入れられていることを知り、この非RetinaディスプレイのiPad 2の販売をストップした。
それによりApple製品の中でRetina Displayを搭載していないディスプレイ搭載デバイスはMacBook Airと初代iPad miniのみとなった。

8. iPad 3(あたらしいiPad)

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iPad 3(Appleによれば”あたらしい”iPad)は2012年3月にリリースされたが、iPad 4とiPad miniの登場により、iPad 3は同年10月に生産停止となった。人々はこのAppleの行動にあまり満足しなかったようだ。しかし新しくもないあたらしいiPadとはこれ如何に。Appleによる命名の失敗例として語り継がれるだろう。

9. 白いMacBook

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白いMacBookは2006年にリリースされ、その価格はMacBookファミリーの中でも低価格路線となっており、MacBook ProとMacBook Airよりも安くなっていた。このタイプの機種は個人消費者と教育市場をターゲットとしていたのだ。2011年にMacBook Airがリリースされた後、AppleはこのホワイトバージョンのMacBookの生産を停止したが、学校向けにこの製品の出荷は続けた。完全に生産を停止したのは2012年とされている。

10. ApertureとiPhoto

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今年6月のWWDCの後、AppleはiPhotoをやめ、同時にApertureの開発をストップすると発表した。
それ以来、Appleは高性能な写真処理が可能なそれらを捨て、写真処理は”Photos”に統一すると決めたわけだ。このAppleの行動に一部のユーザはいい気持ちはしなかっただろう。

11. iPod Classic

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冒頭にも書いたiPod Classicは、2007年に初代iPhoneがリリースされた数ヶ月後にリリースされた、唯一のクリックホイールを採用したiPodだった。iPod Classicの最大保存容量は160GBにも達し、4万曲の楽曲データを保存できた。iPhone6の発表イベントの後、目ざといユーザがiPod Classicが既にApple Storeから消されていることに気がついたのだった。

画蛇添足:古い製品が淘汰されるのは仕方ないこと。。だが寂しい

1つのメーカーとして、古い製品や売れない製品を淘汰し、整理整頓を行って新製品をより効率よく製造するのは当たり前の動きであって、確かに全く納得できないことではない。

しかし現在のAppleの動きは些か焦っているようにも見えてしまう。そう、ジョブズの影響力を消そうとしているかのような。。?

次はiPhone5cが消える可能性が高い(もう既に消えているところも)。海外・日本を問わずいくつかのブログでiPhone5cのことを礼賛していたところもあったが、今頃どんなことを思っているのだろうか。
個人的にはあのあたりからクック・アイブ体制のAppleのものづくりに危うさを感じていたのだが。

記事は以上。

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